29日

某弟夫婦が来た。都合、昼食と夕食を一緒に取ることになった。

彼らとは人生における前提や展望がまるで違いすぎるなとは、改めて思った。海外で仕事をし、オフには頻繁に周辺諸国へ旅行し、あるいは別の某国である知人の結婚式に出席し、等々。彼は今まで一体何ダースの国へ仕事で、プライベートで行ったのだろう? 彼らが某国で住むマンションの家賃は、わたしがこの前住んでいたところの家賃の20倍である(もちろん、会社支出なのだけれど)。

まあ、何であれ、会えて良かったんじゃないか、と思った。5年前に比べれば、今の自分はマシな人間になった。未だ、「病気の人」みたいな感じが抜けないけれど、ともかく、「重度の病気」ではなくなった。今後もう少しマシな人間になることくらい、現実的に目指せると思う。

昼食の帰り、神社にお参りをした。木々の枝が変にくっきりと見え、自分の目が良くなったかのように感じるけれど、それは違う。単に、今までそれを見なかったからだ。自分の不安でいっぱいいっぱいであると、外は見えない。同じように、他人を配慮することもできない。某弟夫婦と昼食を取ったとき、わたしは物凄く疲れたけれど、それは向こうも同じだ。向こうも同じだ、という事実は、木々の枝のように、今まで見えなかった。

賽銭箱に入れたのは5円玉だ。「ご縁がありますように」という意味だ。それが何の縁であれ。