2019-10-13

某弟と会うなる機会があった、

母の健康というか認知機能は衰えてゆくし、今はまだ、「言葉」という意味ではあまり混濁しているような印象は、ない、でも、動作の接続は既に若干、ちぐはぐで、家で道を間違える。マンションの一室にすぎず、間違えるような「道」は、通常は存在しない。冷蔵庫を開けようとして食器棚を開け、冷蔵庫に行こうとして、洗面台へと向かう。いつまで母が続くか、私は自信がない、仮に1年、2年開けてしまった場合、母はもういないのではないかという気がしていて、偶然、彼は日本に帰ってきていただけだった、出張で、私に会う必要はまったくなかったけれど、母に会ったのは良いことだった、母が席を外したとき、私には会わんでも良いけど、たまには母に会いに来てくださいとだけ、言っておいた、彼は、まともな良いやつだ、難儀な仕事をしていて帰ってこられないだけで、空は台風一過の驚くほどに青い、服装は日本製なのに、奇妙にもどこかアジアの知らない国の外国人観光客のようで、手持ち無沙汰にコーヒーを飲む、話すことは何も、なかった。